法廷と風呂敷:2024年春の法廷ドラマに次々登場!検事が風呂敷を使う理由とは?
2024年春ドラマは、今週で6話目の放送を迎え、いよいよ折り返しです。これからの後半戦でどんな展開が待っているか、楽しみですね!
今年の春ドラマに“法廷もの”が多いことはご存知でしょうか。
日本初の女性弁護士をモデルにした伊藤沙莉さん主演の朝ドラ『虎に翼』にはじまり、
- 石原さとみさん主演『Destiny』
- 長谷川博己さん主演『アンチヒーロー』
- JK弁護士が主人公の、異色の《法曹×学園》ドラマ『JKと六法全書』
があります。
ドラマを見ていると、随所に風呂敷が使われています。実は、法廷と風呂敷には深~いつながりがあるんです。その背景もご紹介します。
■石原さとみさん主演 火曜ドラマ『Destiny』
20年の時をかけるサスペンス×ラブストーリーが話題の『Destiny』。
主演の石原さとみさんは検事役。補佐役の事務官役・曽田陵介さんが、紺色の風呂敷包みを抱えて3話に登場していました。
6話には、むす美の風呂敷が登場!
「70 モダンガール 水玉ベージュ」が使われていました。
石原さとみさんと恋人役・安藤政信さんの元に届いた、友人からの差し入れを開けるシーンでした。
■長谷川博己さん主演 日曜ドラマ『アンチヒーロー』
「殺人犯をも無罪にする」“アンチ”な弁護士役を長谷川博己さんが好演する『アンチヒーロー』。
検事役の木村佳乃さんが裁判所の廊下を風呂敷包みを抱えて歩くシーンがあり、法廷での証拠品の提出も風呂敷包みでした。
風呂敷は、古くからの伝統として国から検察官に支給されているそうです。風呂敷には日本政府の紋章「五七の桐」の紋が入っています。
■異色の《法曹×学園》金曜ドラマ『JKと六法全書』
JK(女子高生)弁護士が主人公の『JKと六法全書』。
裁判冒頭のシーンでは、検事が風呂敷包みから書類を取り出す様子が、しっかり映っていました。
3話には、むす美の風呂敷が登場!
知らぬ間に特殊詐欺の出し子にされていた女子高生が逮捕された時におばあちゃんが教科書と着替えを持ってきた包みが、「三巾 伊砂文様 両面 菊 ウスムラサキ/セイジ」でした!
衣装・持ち道具協力として、むす美をクレジットに掲載いただきました。
■検事が風呂敷を使う理由とは?
さて、こうして見るとドラマの中でどうして検事は必ず風呂敷を使っているのか、気になってきます。
主な理由は、次のようです。
- 先に書いた様に、国から支給されるため検事なら必ず持っている (官給品)
- 検察官が法廷で用いる証拠物品は、形・大きさがさまざまで、それをまとめるのに風呂敷が便利
- 事件記録(紙)を持ち運ぶ時でも、量の大小(厚さ)にかかわらず、折れ曲がったりすることなく運べる
- 検事は事件記録を裁判所に全て提出することがほとんどのため、行きで荷物が多くても帰りの荷物は少ない=使わない時にコンパクトにできる風呂敷が最適
ドラマの中で(そしてきっと現実の裁判所でも)、検事たちが日ごろ使うバッグと同じスタイルで風呂敷を使っています。
包み方は基本の「お使い包み」。
中身が軽い・少ない時は、かばんと同じように上から持っています。
(画像左は『JKと六法全書』、右は『アンチヒーロー』のワンシーン)
以上、2024年春の法廷ドラマに登場した風呂敷と、検事が風呂敷を使う理由のご紹介でした。
(ドラマの画像は全て視聴の際に撮影しました)
検事が風呂敷を用いる理由のほとんどは、法廷という特別な場所だけでなく、普段の生活でも共通して役立つポイントです。
- 形・大きさがさまざまでも、ひとつにまとめられる「便利さ」
- 運ぶ・包む量にかかわらず、中身にフィットする「柔軟性」
- 「使わない時はコンパクト」に収納・持ち歩きができる
毎日のお買い物・習い事・旅行・アウトドア、ギフトラッピング、防災など幅広いシーンで風呂敷をご活用いただけます。
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